「職場での人間関係がうまくいかない」「仕事に情熱が持てない」「家族関係や恋愛に悩んでいる」――こうした人生相談に対して、気鋭の哲学者・國分功一郎氏がさまざまな哲学の理論を紹介しながらズバズバ回答している書籍が「哲学の先生と人生の話をしよう」(朝日新聞出版、税別1600円)だ。 例えば、ある会社員は「会社の先輩から頻繁に飲みに誘われる。しかし、行くと説教され、終電まで帰れない。断ると怒られるため苦痛だ」と相談。これに対し、國分氏はフランスの哲学者・ラカンが反乱する学生を見て述べたという「学生を鎮めるのに一番いい方法は、学生の要求を全て受け入れることだ」との言葉を紹介。「相手の主張にわざと固執し、突き詰めることで、その主張を破壊できる」と答えている。 具体的には「『先輩、どうです? 今日も行きましょうよ』と毎日誘う。帰ろうとすると『そんなんでいいんですか? まだ飲みましょうよ』と言って帰さない
![仕事・恋愛に悩む現代人を救う、「哲学者」の愛のムチ](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/cd56475cd1d532459923c2824414d1ba9d9d4c06/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fimage.itmedia.co.jp%2Fbusiness%2Farticles%2F1712%2F18%2Fl_sh_tetsugaku_01.jpg)