1月17日、中国国家統計局が2022年の統計を発表、「中国の人口が前年比85万人の減少となった」と明らかにしたことが日本のTVや新聞各紙で大きく取り上げられた。 中国の人口問題は私の「十八番」のテーマで、10年前から取り上げてきた。拙著「中国台頭の終焉」(日経プレミア2013年1月刊)を書こうと思い立った動機の一つも人口問題だった。 その顛末は2年前にこのnoteウェブにも書いたが(「中国総人口が減少に転じた?」)、中国の人口政策には、この10年の間に大きなドラマがあった。 少子化が急激に進んでいるのに、一人っ子政策を所管する(旧)計画生育委員会の強固な官製利権が政策の修正を阻み続けてきたこと 危機感を抱いた統計局が人口動態の実情をあたかも「ぶちまける」ように2010年国勢調査の結果を詳細に公表したこと(2012年夏) それによれば特殊合計出生率は1.18しかなかったことが衝撃を以て受け止