変形性股関節症は、股関節の軟骨がすり減ったり、変形することなどにより痛みを発症する病気です。今回は、変形性股関節症に対する治療のガイドライン作成のため運動療法の効果を検討した結果を紹介します。 ◆変形性股関節症の治療ガイドラインによる運動療法 診療ガイドラインは、変形性股関節症に対する運動療法の効果を調べた過去の論文が集められて作成されました。集められた論文は、専門家達により評価されました。これらの評価のもと、筋肉のストレッチ、関節の柔軟運動、筋力トレーニングなどの運動療法の推奨度が決められました。 ◆運動療法には筋力トレーニングが推奨 次の結果が得られました。 4件の高い質の研究を解析に採用した。これらの中で、筋力トレーニング、筋肉のストレッチ、関節の柔軟運動が変形性股関節症の管理を改善するために概して効果的であることが示された。短期間(8-24週間)において、筋力トレーニングが、痛み(