若年世代におけるサバイブ感覚の強さとコミュニケーション志向に関連して、脱オタについても少し。 そういえば、コミュニケーションスキル/スペック改善という意味の脱オタが現れつつあったのも(現実を生き延びろという気分と、コミュニケーションの重要性が脚光を浴びつつあった)90年代後半だった。昔は秋葉原を行きかうオタクの服装は“なるほどオタクだ”と思わせるものが多かったけれど、最近はそういう人も大分少なくなってきた。2006年頃には、秋葉原もコミケもすっかり「キモオタの相対的減少」を呈し、とりわけ若年コミケ参加者においては審美性を疎かにしている参加者がいよいよ少数派になってきている。2000年頃のコミケでは考えられなかったことだが、ここ数年の間に若年オタク層の処世術はかなり変化してきており、若年オタクを中心にコミュニケーションにリソースを振り分けた人間が着実に増えていると思う。二十代後半〜三十代前半