蒸気は、水が蒸発して気体になったものだから、『湿っている』のが当たり前というイメージの方が多いかも知れません。 実は蒸気にもベタベタの湿り状態から、カラカラの乾き状態まで色々あり、その度合いを“乾き度”または“湿り度”で表現します。 蒸気の乾き度とは、蒸気中の気相部分と液相分の重量割合のことです。 また、飽和蒸気が保有する熱量=全熱は、顕熱と潜熱の和ですが、乾き度は実際の蒸気の全熱量に影響します。 例えばある圧力にある蒸気が乾き度100%(湿り度0%)の状態というのは、その圧力における飽和蒸気の潜熱の100%を有している蒸気ということで、逆に乾き度0%(=湿り度100%)の蒸気というのは、その圧力における飽和蒸気の潜熱を全く有していない、つまり顕熱のみの飽和水(ドレン)ということです。 乾き度[%]=100[%]-湿り度[%] の関係になります。 ちなみに乾き度100%を超えた蒸気は?・・