JFLからW杯16強 アルジェリアの悪童がボスに 何か恨みでもあんのかよ。思わず、そうつぶやいたことを覚えている。 08年4月27日、JFL第10節FC琉球―アルテ高崎の後半だった。12分、主審はホームチームのMFに退場を宣告した。5分後にはFWもフィールドから追い出した。相手チームには2本のPKが与えられた。それでも、スコアは動かない。GKが鮮やかなセーブで2本ともストップしたからである。 ところが、どうしてもアウェーチームを手助けしたかったらしい主審は、2本目のPKはGKの動きが早かったとして、蹴り直しを命じるではないか。異議を唱えたGKには、当然のごとく黄色い紙が突きつけられた。 これには、普段はおとなしい沖縄のファンも、さすがに騒然となった。異様な雰囲気の中、3本目のPK。ところが、褐色の守護神はこのシュートも鮮やかにブロックしてみせた。9人の琉球は前半にあげた1点を守りき