藝大出身の著名人に現役の学生が質問をぶつけ、その対話の中から芸術と教育の接続点について探る。本連載、「藝大人たち」は、そんな目的を持った対談インタビューだ。第六回は、現在、YOASOBIの『夜に駆ける』のMVなどを手がけるクリエイターの藍にいなさんに、美術学部デザイン科2年の坂田真紀さんと資延美葵さんがインタビューを行った。 資延まず最初に、にいなさんは小さいころ、どんな子どもでしたか? 藍 小さいころは、友だちと遊ぶのも好きだったんですけど、結構マイペースだったので、疲れたら一人で遊ぶ感じでした(笑)。休み時間は一人で絵を描いていることが多くて、それを友だちにあげたりしていました。2歳上の姉がいるんですが、姉も絵を描くのが好きだったので、姉の絵を真似て描いていました 資延 なぜ藝大に入学したんですか? 藍 そもそも美術の道を目指したのが、母親の勧めだったんです。小学生くらいまでは漫画家に