世間を騒がせた凶悪犯罪は時が経てば人々から忘れられるが、被害者やその遺族の怒り、苦しみは決して消えることはない。懸命の捜査にもかかわらず、いまだ犯人が野に放たれたまま逮捕に至らぬ「未解決事件」のその後を追った。 ※記事中の「懸賞金」は、容疑者検挙につながる有力情報に対し、警察庁が上限300万円で設定する公的懸賞金(捜査特別報奨金、期間1年)に、遺族や民間団体による懸賞金を加えたもの。検挙に寄与した情報提供者が複数ある場合には、貢献度に応じて上限内で分割して支払われる。 ◆熊取町・吉川友梨ちゃん誘拐事件 【2003年5月20日 大阪府警】懸賞金300万円 小学4年の吉川友梨ちゃん(当時9歳)が下校途中、行方不明に。自宅から約400メートル離れた地点で、友梨ちゃんは忽然と姿を消した。最後に目撃された付近には事件後、地元の協力により看板も立てられ、今年7月に10回目の報奨金延長がなされ、父親らが