(上)ベテラン社員が若手の横で社内清掃【変わる雇用~シニアの選択~】(下) 「仕事がないなら作ればいい-」。バーコードなど自動認識システムメーカーのサトーホールディングス(HD)は7月、主に56歳以上で希望する社員を転籍させる営業子会社「サトーアドバンス」を設立した。 サトーHDはすでに65歳までの雇用延長制度を導入済みで、会社と条件が折り合えば66歳以降も契約社員として働ける。だが、不況もあって受け皿が少なくなっていた。 新会社はベテランの力を生かし、若手にはできない新規事業を開拓する目的で、社員11人で発足。国内ではIT化の遅れた介護・福祉分野を開拓。50代以上の社員は年老いた両親を抱えているケースが多く、アイデアが出やすいと判断した。海外向けでは販路開拓と、現地法人で外国人社員を指導する役割が期待されている。 竹材加工業として創業したサトーHDは、時代の変化に対応して業態を変えてきた