2019年4月19日に起きてしまった池袋の暴走事故は、ドライバーにとって、そして運転を続ける高齢ドライバーの家族にとってのみならず、誰にとっても他人事ではない悪夢のような出来事だった。暴走した車は多くの人を次々と轢き、幼い子供とその母親の命を奪ってしまったのだ。 なぜ運転が危うい高齢者であっても運転ができる環境が続くのだろうか。自ら認知症の父に運転をやめさせるために1年間過酷な経験をしたライターの田中亜紀子さんがその要因を明らかにする。 被害者の夫が告別式を終えた4月24日に開いた会見(会見全文はこちらの朝日新聞の記事で読める)は、言葉を絞り出すような、心からの言葉だった。多くの人が言葉も出なかったことだろう。ご遺族には、心からお悔やみを申し上げる。 今、私たちがその思いに寄り添い、少しでも応えるためにできること、必ず考えなければならないのは、会見で最後に言われたこの部分についてのことでは
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