大学入試改革の方向性を議論する文部科学省の有識者会議は22日、大学入学共通テストでの英語民間試験と記述式問題の導入について、「実現は困難」とする提言案を大筋で了承した。文科省は提言の趣旨を踏まえ、2025年以降の共通テストの出題方針や内容を夏ごろを目途に公表する。「入試を変えれば教育も変わる」という理念で推し進められてきた大学入試改革だったが、紆余(うよ)曲折の末に改革の「2本柱」が倒れる見通しとなった。 文科省有識者会議が提言案 英語民間試験は「読む」「書く」「聞く」「話す」の4技能をバランスよく評価すること、記述式問題は思考力や表現力をみることが狙いだった。提言案は入試での導入の意図について、「グローバル化に対応する上で総合的な英語力は欠かせない」「自らの考えを論理的にまとめる能力は、専門分野を学んでいく上で必要」などと理解を示したが、共通テストでの導入には、いずれも否定的な結論となっ