白崎朝子(介護福祉士・ライター) コロナ禍で高齢者の在宅生活を支えてきたデイサービスが次々休業に追い込まれ、最後の砦の訪問介護も60代以上の非正規の女性たちが支えている。身体介護は濃厚接触で、感染リスクが非常に高いが、医療職のようには注目されず、介護崩壊の危機に晒されている。 ■はじめに 4月24日のAFP通信によれば、新型コロナウイルスに関連する死者のうち介護施設の入所者が占める割合は、フランス:49.4%(4月15日現在)、ベルギー:49.1%(4月16日現在)、ポルトガル:33%(4月17日現在)、スペイン:53%(4月17日現在)だという。 5月12日のニュースでも感染者は減っているのに、高齢者の死亡者は減っていない。国内の感染者が減っても、これから施設におけるクラスターは増大していくと私は推測している。 5月11日の国会で共産党議員が総理に向けて訴えていた統計では、現在の感染者は