スズキと独フォルクスワーゲン(VW)との資本・業務提携の解消が決まった。スズキは、今後どんな生き残り戦略を描くのか。米ゼネラル・モーターズ(GM)、VWと提携先を乗り換えてきた「カリスマ経営者」鈴木修・スズキ会長が描く、次の提携候補はどこか。自動車業界の動向に詳しいジャーナリストの永井隆さんが解説する。 ◇「別れ話」の直後から次の提携相手を探していた 話はスズキがVWとの包括提携を発表した直後の2010年1月に遡る。スズキの鈴木修会長は筆者に、次のようにささやいた。 「GMが(06年3月に)スズキ株を売却したときから、次のパートナーを探していた。表向きには、『GMはいまでも、スズキの師だ』と話していたが、長かった関係は終わったと私は判断していた」 「GMは、おおらかなアメリカ人のオジサンだった。『好きなようにやっていい』と、スズキを自由にさせてくれていたから。お陰でスズキは飛躍でき