欧米に比べ、日本にはスポーツと学問を両立させる素地が整っている とは言いがたい。そんな環境のなか、困難な課題に立ち向かい、見事に 両立してみせた3人の現役アスリートたちに、努力と工夫の過程、 その情熱の根底にあるものについて尋ねてみた。 Number776号では、岡田優介(バスケットボール日本代表)、 小平奈緒(スピードスケート)、久木田紳吾(Jリーガー)の 現役アスリート3人に連続インタビュー。Number Webではその中から、 初の東京大学出身JリーガーとしてJ2ファジアーノ岡山でプレーする 久木田紳吾のインタビューを特別に全文公開する。 おそらく、多くの人にとって東京大学への入学は至難のことに違いない。そしてサッカーのプロ選手になることは、より難しいことではないか。いずれも困難な目標であるのに、両方をかなえた青年がいる。東京大学工学部を今春卒業し、サッカーJ2のファジアーノ岡山に入