今月25日午前、大阪市西成区の住宅街で崖が崩落し、上に建っていた住宅2棟が次々と倒壊した。倒壊の瞬間を捉えた動画はSNSで拡散され、その後メディアが一斉に報道したことで大きな話題となった。 幸い今回の事故でけが人は出ていないが、場所や時間が違えば人命に関わる大惨事となっていた可能性もある。なぜこのような事故が起きてしまったのか、また不動産オーナーはどのような責任を負うことになるのか。危険な崖、擁壁を見極める方法は。複数の専門家に取材した。 悲鳴と轟音、目撃者が語る倒壊の現場 住宅が倒壊したのは、6月25日金曜日の午前。7時過ぎに付近の住人から「道路に水が漏れている」と警察に通報があり、その十数分後に1棟が倒壊した。さらにその3時間後には、隣接するもう1棟も倒壊している。 倒壊直前の現場はどのような様子だったのか。現場付近に住み、当日現場に居合わせたというAさんに話を聞いた。 「25日の7時