宮城県気仙沼市の離島・大島でこれまで生息していないとされてきたクマの目撃情報が相次ぎ、島民が不安を募らせている。島内にはクマに関する不確かな情報が飛び交い、手作りの撃退道具を用意して備える島民まで現れた。市や宮城県も警戒を強めている。 <泳いで渡ったか> 6月23日午前8時35分ごろ、同市亀山の海沿いで養殖業小松武さん(43)が、約100羽のウミネコが海面に群がっているのを見つけた。 「カモシカが本土から海を渡る時に見られるいつもの光景だろう」としばしらく観察していると突然、黒い頭が浮かび上がった。 「クマだ!」。近くの加工場にいた父や親戚の男性と舟に乗り、上陸を防ごうとしたが島内に逃げられてしまった。小松さんは「閉ざされた島にクマがいると思うと怖い」と不安を口にする。 市が確認した島内のクマ目撃情報は図の通り。5月23日に初めて見つかってから爪跡などの情報が市や警察に寄せられ、6月下旬か