日本原子力研究開発機構が原子力科学研究所(茨城県東海村)の敷地で保管する低レベル放射性廃棄物入りのドラム缶(200リットル)の一部で中身が適切に分別されていないことが21日、分かった。この影響で過去にはドラム缶内で水分が生じ、腐食や漏出が見つかった。機構は約5万3000本を50年以上かけて点検する計画を原子力規制委員会に示したが、委員は同日の会合で「50年もかかるのでは点検しないのと一緒だ」として期間短縮を求めた。 機構や規制委によると、保管場所は、地下を掘りコンクリート設備を埋め込んだ「ピット」で1964~76年ごろに整備した。同研究所や、周辺の大学の原子力施設などで発生した廃棄物が入ったドラム缶を横向きの状態で上積みしている。 この記事は有料記事です。 残り221文字(全文541文字)