ドイツ〜犬の権利が守られる国〜 京都産業大学文化学部 国際文化学科 山田 麻衣 1.はじめに 春学期、私は『ドイツ〜犬の権利が守られる国〜』と題し、ドイツにおける犬の暮らしやドイツ人の犬に対する考え方について調べた。このテーマにした理由は、膨大な数の犬が安楽死という名で殺処分されている日本の実態を以前から憂慮していたからである。私自身、犬が好きで、現在オスのミニチュアダックスフンド1頭と一緒に暮らしている。私たち家族にとって、彼はかけがえのない存在で、家族の一員である。私には犬を捨てる人間の気持ちを理解することが出来ない。どうして家族を簡単に手放すことが出来るのだろうか。現在の日本では、捨て犬となった子達のほとんどは新しい家族に迎えいれられることもなく殺処分される。犬を捨てるということは、その犬の命を奪うことと同義なのである。悪いのは身勝手に犬を捨てた人間なのに、殺されるのは罪のない犬た