ロシア各地で７日、反体制派指導者アレクセイ・ナバリヌイ氏の逮捕に抗議する集会やデモが開かれた。来年３月の大統領選を前にプーチン政権の汚職体質への批判の声は地方にも広がり、政権側はインターネット規制の強化などで運動の広がりを阻止する構えだ。 当局は「無許可だ」と警告していたが、地元メディアによると参加者はサンクトペテルブルクとモスクワでそれぞれ数千人にのぼるとみられ、「ナバリヌイを自由に」「プーチンは泥棒」「プーチンなきロシアを」などと声をあげた。人権監視団体によると、全国で約３００人が警察に拘束されたという。 ナバリヌイ氏は先月、大統領選に向けた選挙運動を開始。プーチン大統領の６５歳の誕生日のこの日、プーチン氏の出身地サンクトペテルブルクで集会を予定していた。だが、２日に「無許可集会を呼びかけた」として逮捕され、２０日間の禁錮となった。学生のアナスタシア・リトブカさん（２０）は「逮捕は違法

ドイツのメルケル首相は７日、総選挙の結果を受けて、自ら率いるキリスト教民主・社会同盟（同盟）が自由民主党（ＦＤＰ）、緑の党と連立交渉に入ると発表した。総選挙後、連立交渉の方針について語るのは初めて。 メルケル氏は、現在連立を組む社会民主党（ＳＰＤ）について「政権を担当する状況にないのは明らかだ」としたうえで、「目の前にあることに集中する」として、近く３党連立の交渉をスタートさせる考えを明らかにした。選挙では２大政党の同盟とＳＰＤが大きく票を減らし、ＳＰＤは下野する方針を明らかにしていた。（ベルリン＝高野弦）

北朝鮮の朝鮮労働党は７日、金正恩（キムジョンウン）党委員長らが出席して中央委員会総会を平壌で開いた。正恩氏は情勢報告を行い、核開発と経済改革を同時に進める並進路線の貫徹を改めて呼びかけた。朝鮮中央通信が８日朝、伝えた。正恩氏の妹で党宣伝扇動副部長とされる金与正（キムヨジョン）氏が党政治局員候補に選ばれるなど、世代交代も進んだ模様だ。 党中央委総会の開催は、現在の党体制を決めた昨年５月の第７回党大会の際に行われて以来。会議では党中心の政治体制を確認した。米朝の軍事衝突の可能性が高まるなか、従来の対決路線を改めて訴えると共に、国内体制を固める狙いもあるとみられる。 同通信は、正恩氏が報告で…

スイス南部のアルプス山中で４日昼ごろ、家族とハイキングしていた２歳の女児が地面の裂け目に転落し、約６メートルの深さまで落下した。女児は約１４時間に及ぶ救出作業の末、翌５日午前２時ごろ無事助け出された。地元メディアなどが報じた。 女児はアレッチ氷河の近くにある、子どもの体がすっぽり入るくらいの縦長の裂け目に転落した。地元の消防隊が救助にあたり、夜になっても照明を照らしながら救出作業を続けた。時間との戦いの中、注意深く土や石を「１センチずつ」取り除きながら女児に近づいた。助け出された女児はわずかなすり傷があるほかは無傷で、ヘリコプターで首都ベルンの病院に運ばれ、経過観察のため一晩を過ごした後、退院したという。

トランプ米大統領は７日、自身のツイッターで、北朝鮮問題について「たった一つのことだけが有効だ」と述べた。ただ、何を意味するのか、詳細は明らかでない。トランプ氏は先日も「嵐の前の静けさ」と意味深長な言葉をつかったばかり。今回もあいまいな言葉で北朝鮮を威嚇した。 トランプ氏はツイッターで「歴代の大統領や政権は２５年間も北朝鮮と対話を行い、合意に達し、多額の金が支払われてきた。しかし、合意はインクが乾く前に破られ、米国の交渉者はバカにされてきた。悪いが、たった一つのことだけが有効だろう」と述べた。 その後、ホワイトハウスで記者団から「たった一つ」は何かと問われると、トランプ氏は「本当に近いうちに分かるだろう」と述べるにとどめた。 米国は北朝鮮に対して外交と…

ロンドン西部サウスケンジントンで７日午後２時２０分ごろ、１台の車が歩道に乗り上げ、歩行者に突っ込んだ。ロンドン警視庁によると、１１人がけがをし、９人が病院に運ばれたが、命に別条はないという。ロンドン警視庁は「テロとは無関係で交通事故として捜査している」とし、現場で拘束した男１人の身柄を警察署に移送した。 ＡＰ通信は、目撃者の話として、警察に拘束された男は「誇らしげで、笑っていた」と伝えている。 現場は自然史博物館の前の道路で、世界中から観光客が訪れるエリア。英ＢＢＣによると、警察が周囲を封鎖し、近くの博物館を訪れていた人たちは避難したという。ロンドンでは３月に国会議事堂近くで車が暴走して犠牲者が出る事件が起きた。先月にもロンドンの地下鉄で爆発テロが起き、高いレベルの警戒を続けていた。（ロンドン＝下司佳代子）