地球に12日に最接近する直径20メートルほどの小惑星「2012TC4」の撮影に、東京大木曽観測所が成功した。ロシア・チェリャビンスク州上空で2013年に爆発し、衝撃波で広範囲に被害をもたらした隕石(いんせき)と同じくらいの大きさで、最も近づく際の距離は、月までの8分の1の約5万キロ。静止衛星がある軌道のすぐ外を通過するという。 東大などによると、2012TC4は2012年、地球に落下する可能性がある天体を監視している米・ハワイのパンスターズ望遠鏡によって発見された。地球にぶつかると上空で燃え尽きずに被害が出る大きさだが、12日午後2時40分ごろに地球をかすめて通り過ぎることがわかった。月の軌道よりも近づく10メートル以上の天体は、年5個ほどあるという。 東大木曽観測所が撮影したのは10日夜。鏡の直径が105センチの望遠鏡で、みずがめ座の方角から高速で近づいてくる様子が捉えられたという。東大