家庭の食卓に魚を登場させるには、「どこででも手に入りやすく控えめ価格の魚が、簡単で、臭いも出さずに調理でき、小ロットでバラエティーに富む。もちろんおいしく、でも洗い物は少なく―」などなど。消費者の要望は尽きない。もはや魚は外食の時代なのか。そんな現代にこそ、湯煮(ゆに)の存在価値が高まる。 北海道の一部ほかの伝統調理法・湯煮の作り方はとても簡単。 ? 魚の切身全体に薄く塩を当てる ? 鍋かフライパンで沸かした湯に、少量の酒を入れる ? 魚を入れ、沸騰しない火加減で3?5分加熱し、取り上げる 魚に塩と酒を同時に当て、?にしてもよい。 味付けはネギとポン酢の「和風」や、バター醤油に黒コショウの「洋風」、醤油、ショウガ、ネギ、豆板醤、ゴマ油で和える「中華風」など。調味料次第で、装いはガラリと変わる。 鉄のおきて・沸騰させない 塩は魚の臭みを吸い出し、酒の有機酸でそれを分解、ゆでることで臭みや酸化