次世代の高速ネットワーク規格である「LTE (Long Term Evolution)」については、ユーザーにとって「ダウンロードやアップロードが高速になって快適なネットワーク環境を楽しめる」といった印象があるだろう。だがキャリアにとってみれば、ネットワークが高速になることで電波帯域あたりの通信収容量が増え、単位時間あたりにより多くの通信トラフィックを捌けるようになることを意味する。さらにLTEの無線ネットワークは従来の3Gとは別の帯域で構築されているケースが多いため、通信トラフィックの多い都市部や人口密集地帯では「負荷分散」という役割を果たす。ちょうどKDDIが子会社のUQ WiMAXを使って、auの3Gネットワークとトラフィックを振り分けている形に近い。 現在ではマイクロセルやフェムトセルなどの小型中継装置を使って携帯セルの範囲を小さくしたり、適宜Wi-Fiへトラフィックを逃がすなど、