ディーアンドエムホールディングスより、マランツブランドのフラッグシップとなるSACD/CDプレーヤー「SA-10」が発売された。本機の最大の話題は、独自開発D/Aコンバーター「MMM」の採用。入口から出口までを自社で作り上げた強力なモデルとなっている。音質担当は、これまで長くマランツ・サウンドを手がけてこられた澤田龍一さんに代わり、新サウンドマネージャーの尾形好宣さんが担当。前編である今回は、マランツ試聴室を訪れた麻倉さんが、本機の開発エピソードや特徴の数々を尾形さんに直撃した。(編集部) 麻倉 まず、尾形さんのバックグラウンドから教えてください。 尾形 私は1995年、弊社がまだ日本マランツだった時代に入社しまして、CDプレーヤーの電気設計グループに配属となりました。最初に手がけたのはCD-17という薄型のCDプレーヤーです。その後SACD/CDプレーヤーの高級モデル、SA-1など多くの