平野聡『興亡の世界史17 大清帝国と中華の混迷』(講談社、2007年10月) かつては蛮族の国として見下した相手であり、また自ら恩義の対象としていた明朝を滅ぼした憎い相手でありながら、朝貢国として清への服従を強いられた朝鮮。自分達の信仰するチベット仏教の保護者、また同盟者として洋務運動の頃までは清とおおむね良好な関係を保っていたチベットやモンゴル。江戸期を通じて清朝の側からはスルーされつつも、漢籍を通して独自の中国観を形成していた日本。そして異民族の支配者でありつつも儒学の保護者として清朝に対して複雑な思いを抱いていた漢人。 本書はこのような清と漢民族・朝鮮・チベット・モンゴル・日本、その他琉球・台湾・ネパール・ロシア等々との愛憎300年史を描いています。 清との政治的な関係の違いが更には近代以後の立場の違いに反映していき、例えばチベットやトルコ系ムスリムは清代に藩部として優遇されたがため
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く