私がカメラマンとして田辺聖子さんの自宅へ通い始めたのは、田辺さんが亡くなられた翌年、2020年11月のことだった。 兵庫県伊丹市にあった、昭和を代表する“大作家”の邸宅。田辺さんの個性が色濃く残り、撮影をしていると、まだ“田辺さん本人がそこにいる”、そうした気配を感じることが何度もあった。 撮影のために通い始めておよそ3週間たった頃、茶色く変色したノートが見つかった。 田辺さんの直筆で「十八歳の日の記録」と書かれたその日記には、女学生時代として過ごした、戦時下の日本の日常が克明に記録されていた。 (NHK大阪放送局 カメラマン 釋河野公彦)
![作家・田辺聖子「十八歳の太平洋戦争」セイコグラム 芋たこなんきん | NHK | WEB特集](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/bf6e72a937ddbd16dbd64f8dfac461cb04d48647/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww3.nhk.or.jp%2Fnews%2Fhtml%2F20220829%2FK10013791171_2208291051_0829105241_01_02.jpg)