ブックマーク / www.newsweekjapan.jp/joyce (3)

  • 100年を迎えた英領北アイルランドの複雑すぎる歴史と現状

    アイルランドには長年テロや暴力が付きまとってきた(写真は今年4月の抗議デモで炎上するバス) Jason Caimduff-REUTERS <テロと暴力が続くが単純に線引きも解決もできない北アイルランド問題を読み解く入門、その前篇> 英領北アイルランドは、誕生から100年を迎えた。でも、北アイルランドには長年にわたりテロリズムや集団暴力が付きまとい、世界でも問題山積の場所であるだけに、100周年の「お祝いムード」とはとても言えないだろう。比較的平和な期間が長く続いた後、今年に入り新たな暴力が発生しているから、ハッピーな周年記念とは程遠い。 北アイルランドが世界の人々によく理解されているとは思わないから、僕はいくつかの考察を記しておこうと思う。深い分析と言うよりはちょっとした「入門編」のようなものだ。 ところで、北アイルランドの状況は、(北アイルランド以外の)イギリス国内でさえちゃんと理解され

    100年を迎えた英領北アイルランドの複雑すぎる歴史と現状
  • マスクはつけず手は洗いまくったイギリス人

    <イギリスではコロナの接触感染を過剰に危険視する人が多かったが、いま思えば見当違いの対策だったかも> ほぼ1年前に僕は、日よりもイギリスのほうが新型コロナウイルスの感染拡大がずっと早くて深刻なのは何とも不可解だという記事を書いた。数々の理由から、日特有の条件によって感染リスクは日のほうがより高いだろうと、僕は思っていた。 もちろん、僕たちはいまだにイギリスの状況があんなにも悪化したわけを正確につかめていない。でも、イギリスでは当初からずっと、「接触感染」の危険が強調され過ぎていたことが、今になって明らかになりだした。最初の頃は、はっきりとこう言われていた。手を洗いなさい。石鹸を使いなさい。20秒は洗うこと。「つまり『ハッピーバースデイ』の歌を2回歌えるくらいの時間です」。もしも共用バスルームを使っているなら、手洗い後には肘を使うなりペーパータオルをかぶせるなりして、蛇口ハンドルに触れ

    マスクはつけず手は洗いまくったイギリス人
  • 貧しい人ほど「割増金」を払い、中・上流は「無料特典」を享受する

    <イギリスの富裕層貧困層より10年長生きして、年金を長く受け取り医療保険を長く利用する> ロンドンへ向かう電車の中で僕は、「poverty premium(貧困割増金)」を改善しようとの運動についての記事を読んだ。これはイギリスではよく知られた問題。必要なものを手に入れるために、貧しい人々ほど多くのカネを払わなければならない仕組みを指している。 分かりやすい例は、彼らがローンを組むときにずっと高い金利を設定されること。だからもしも彼らの家の給湯設備が壊れたら、新たな2000ポンドのボイラーを購入するカネを借りるために、僕なら5%の金利を課されるところ、彼らはおそらく24%の金利を払わなければならないだろう。そして言うまでもなく、そもそもそれをすぐに買えるだけの貯金がある人だったら、シンプルに一括で購入してローンも金利も必要ないだろう。 貧しい人々は時に支払いが遅れたり、滞ったりして、その

    貧しい人ほど「割増金」を払い、中・上流は「無料特典」を享受する
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