九州電力の「やらせメール」問題に関する第三者委員会の調査結果で、またも驚くべき事実が判明した。 2005年のプルサーマル発電を巡る佐賀県主催の公開討論会で、県と九電が事前に進行を打ち合わせ、九電社員が農家になりすまして発言するなど巧妙な世論操作の実態が浮かび上がった。 ◆周到な準備◆ 討論会は05年12月25日、佐賀県唐津市のホテルで開かれた。科学ジャーナリストをコーディネーターに、推進派と慎重派の学者ら6人がパネリストとして参加した。 第三者委の調査結果によると、九電は討論会を成功させるため、県に対する全面的な協力体制を敷いた。事前の県との打ち合わせで質問者の配置を決め、議事録にまとめていたという。 3連休の最終日で、クリスマス当日だったこともあり、来場者が少なくなることを懸念し、社員らを徹底して勧誘。その結果、約700人で埋まった会場の半数を九電関係者が占めた。 6ブロック