同性愛関係コレクションは是か否か−公共図書館サービスと選書方針−「利用者のニーズと社会の動きとに図書館は無関係ではいられない」と言えば,誰しも総論では納得することであるが,米国で人口の10%が直面しているとされる同性愛のこととなると,米国の図書館でも反応はさまざまである。 同性愛(ゲイ,レスビアン)の動きは,1969年のストーンウォールの反乱以来,顕在化してきたばかりでなく主張をもちはじめた,と言われている。このことはこのテーマを扱う資料数にもあらわれてきている。1969年以前には,関連する新聞は20紙以下,関連する図書も500タイトル以下とみられていたものが,1989年では300紙以上の新聞,9,000タイトル以上の図書が出版されているといわれる。 その一方で,このテーマに関する資料の収集は十分とはいえない,という指摘がなされている。1988年に行われた同性愛に関する出版物リストからの3
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