-----名探偵ゲーデル先生のところに、赤い紙をにぎりしめ何やら深刻めいた顔をした助手のカンパネルラ君がやってきました。 カンパネルラ ゲーデル先生、長いことお世話になりました。 ゲーデル うん、バイバイ。 カンパネルラ 長いつきあいなのに、他にいうことはないんですか(怒)。 ゲーデル ごめんごめん。投資信託に大枚つっこんで貯金をなくしてしまった若者みたいな顔して(それだったらまだ似非マルチ商法のサイドビジネスでもしといた方がマシだったね)、よっぽど困ったことがあったみたいだね。でもサラ金から内容証明が送られてきたくらいで自殺まですることはないよ。 カンパネルラ 違います。ぼくにもとうとう国家からボランティアの召集令状が来てしまったのです。ゲーデル探偵事務所でお茶くみもせず、ひねもすのたりのたりできるのも、今日限りです。 ゲーデル 召集令状って、君は相変わらずコトバを知らないね。「ボランテ