ニーズに応える科学者 静かな山あいの集落が沸き返っていた。北里大特別栄誉教授の大村智さん(80)が15日、ノーベル医学生理学賞の受賞決定後、初めて古里の山梨県韮崎市に帰省した。大村さんは私の父のいとこである。「智(さとし)おじさん」と呼んで親しんできた人が一夜にして世界的な有名人になってしまった。初の「お国入り」に合わせて私も帰省し、改めて型破りな科学者と実感した。 大村さんは18日、市の行事にサプライズで登場。地域の祝賀会にも参加し、「韮崎の景観は世界に類がない」と参加者を喜ばせた。お世辞ではない。オーナーを務める温泉施設を2005年に開業するとき、景観を損ねないよう案内板を3分の1に作り替えた。小机ぐらいの目立たない大きさになってしまい、初めて来る人にはやや分かりづらいが、今回は渋滞が発生するほど混雑していた。 多忙な日程の合間に2人で話した。生来、社交的な人柄で、サインや握手の求めに
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