福島第一原発の事故で、放射性物質の放出が依然、止まらない。原子炉の核燃料が安全な温度まで下がらない危険な状況が続いている。人体に害をもたらす放射能とはどんなものなのか、どれぐらい浴びたら健康への影響が出るのか、まとめた。 ◆放射線、なぜ怖い?/細胞の遺伝子壊す Q. 放射能とはそもそも何なのか。 A. 放射性物質が放射線を出す能力のことだ。放射性物質そのものを放射能と呼ぶこともある。放射能と放射線の関係は、懐中電灯とその光に似ている。光が放射線、光を出す懐中電灯が放射性物質にあたる。懐中電灯が周囲を照らす能力が放射能、ということになる。 Q. では、放射線とは。 A. 放射性物質などから出るイオンや中性子といった粒子や、レントゲン写真を撮るときに使われるエックス線などの電磁波のことを、放射線と呼んでいる。 Q. 放射線はなぜ怖いのか。 A. 生物が放射線を浴びると、細胞の中の遺伝子が壊れた