イギリスにある建物の建築様式 ロンドナーと街を歩いていて「あれはエドワーディアン建築だ」「その教会はゴシック建築の傑作だよ」などと言われてもちょっとピンとこない、そんな経験はないだろうか。知ることで物件探しや街の散歩がもっと楽しくなる、英国の建築史を彩る各様式のポイントを簡単にご紹介する。 ロマネスク建築 9世紀~12世紀 ノルマンディー公ウィリアムの征服にともない英国にもたらされた建築様式。この時代は前半のサクソン様式と、後半のノルマン様式に分けられる。前者には、ローマ帝国からもたらされたビザンチン様式からの強い影響が見られ、門の上部が半円形になっているといった特徴がある。ノルマン様式になると、城壁や柱が巨大に。特に大聖堂・教会の空へ高くそびえる姿は、キリスト教の信仰心を高める意味合いもあったらしい。残念ながら、この時代の建築物の多くはヘンリー8世の時代に破壊されている。ロンドン塔のほ