「東大など難関大に合格したら100万円、その他国公立大などは30万円」 昨年11月、こんな奨励金による受験生支援策を発表した鹿児島県伊佐市の県立大口高校。少子化による志願者減に悩む自治体の苦肉の策は、思わぬ波紋を生んだ。 「お金で合格をつるのか」 「世紀の愚策」 激しい批判の声も上がった。論争には“尾木ママ”こと教育評論家の尾木直樹氏も参戦。2〜3月に「Yahoo!ニュース」が実施した、是非を問う投票には10万票が集まった。 今年の入試も終わり、制度の恩恵を受けた生徒はいたのだろうか。 「100万円がもらえる九州大を2人受験しましたが、残念ながら不合格。しかし、最終的には、鹿児島大など30万円の国公立大に計18人が合格しました」 と、同校の玉利博文教頭は話す。 「昨年の国公立大合格者は4人でしたから、確実に進学実績増につながったと思います」 「母からは『助かる〜』って感謝