経営再建中の東芝が2016年4~12月期連結決算で米原子力事業で発生する損失として7000億円前後を計上することが9日、わかった。 損失が巨額のため、負債が資産を上回る債務超過に一時的に陥った模様だ。14日に発表する。東芝は子会社化する半導体事業の一部株式の売却益で自己資本を拡充する計画で、17年3月期決算での債務超過の回避を目指す。 東芝は米原子力発電子会社「ウェスチングハウス(WH)」が15年に買収した米原発建設会社の価値を見直している。同社はWHと4基の原発建設に携わっている。東京電力福島第一原発事故で原発の安全基準が厳しくなったことで工事が大幅に遅れ、損失が膨らんでいたが、監査法人などと協議し、損失をほぼ確定した。