4月に入って新年度が始まり、多くの人が新しい生活を始めている。わが子が進学した読者の方も少なくないだろう。前回の記事「小中学校の『教育方針』が今春から変わる理由」では、今春から小中学校の教育が段階的に変わることや、その社会的背景について触れた。そして、新たな時代を生きる子どもたちに必要なのは「自己変容型知性」、つまり自分の価値基準を持ちながら、その限界を知り矛盾や相反する考え方を受け入れ新たな解を生み出す能力だと説明した。 では、「具体的にどんな教育をすれば、自分の子どもに自己変容型知性が身に付くのか?」と思われた方もいるだろう。今回はその疑問について考えていこう。そしてこの問いの答えは、実は子どもだけではなく、社員の育成や部下のマネジメントにも活用できる。 「自己変容型知性」の育成に必要な3つの要素 筆者が教育学を研究しながら、実際に中高生向けの教育プログラムを開発し提供する中で発見した