筆者 本郷明美(ライター) 4月1日から実施された食料品の新基準値には、大きく分けて問題が3つあると思います。 1つめは、計測の体制ができていないことです。一般食品の新基準値である100ベクレルという、これまでの500ベクレルより低い値を計測するには、対象とする食品の量を増やすこと、計測時間も長くする必要があります。 また、ある程度の知識と技術が必要です。たとえば、ジュースなどの水ものはガンマ線をよく吸収しますから長時間計測する必要がある、というようなことです。 ゲルマニウム半導体検出器を使えば正確に測ることができますが、高価な機器ですのでそう簡単には購入できない。計測できる体制が広くできていない状況で、「100ベクレル」という基準が、動き始めます。 けれども、「100ベクレル未満なら食べていい」という説明はありません。あとの判断は、流通業者や生産者に投げてしまっている状態です。これでは国
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