名門校出身者たちを目の当たりにして 教育と格差の問題といえば、しばしば話題にのぼるのが東大生の親の年収である。2014年の調査によれば、東大生の育った家庭の半数強が、年収950万円以上の比較的裕福な家庭だという。 ここで問題視されているのは、階級の固定化である。つまり、裕福な家庭は多額の教育費を支払うことができるので、子供は高学歴化する傾向にある。学歴と収入は比例することが多い。結果的に、金持ちの家系はいつまでも金持ちだし、逆に貧乏人はいつまでも貧乏から抜け出せない――という問題だ。 だが、こうした問題提起に出くわすたび、いつも「ある視点」が欠けていると私は感じる。それは都市と地方の格差、地域格差である。 田舎者は、田舎に住んでいるというだけで、想像以上のハンディを背負わされている。 あらかじめ、どんな地域で育ったどんな人物がこの記事を書いているのか、簡単に紹介しておこう。 私は高校時代ま
![「底辺校」出身の田舎者が、東大に入って絶望した理由(阿部 幸大) @gendai_biz](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/1b6997b2630ead73b92cb71a12472c33da1d843e/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fgendai-m.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2Fd%2F4%2F1200m%2Fimg_d4b7a9807593ea170b11a08bd92528f7177294.jpg)