映画「あん、あん、あん」を手がけたイノウエカナ監督は京都出身の現役立命大生。「描いたのは、特別なことではない」と語る(写真:産経新聞) 【関西の議論】不倫している父、教師と関係を持つ友人、心の穴を埋めるために自分を求める男女を受け入れる女子高生…。さまざまな性愛を描いた映画「あん、あん、あん」が注目を集めている。監督は、京都生まれで立命館大学映像学部の現役女子大生、イノウエカナさん(23)。大学の卒業制作として手がけた作品だ。「女であることの意識を丁寧に浮かび上がらせた」などの評価を受け、映画祭「第34回ぴあフィルムフェスティバル(PFF)2012」で審査員特別賞を受賞。「女性だからこそ、やれることをやろうと思いました」と話している。(橋本奈実) ■文字を見ただけで「いやらしい」 冒頭、保健室の場面。女子高に通う主人公、肘木圭。同級生とキスをしそうな微妙な空気になる。自分を求めてきた保