1985年から開発を始めた「H-II」ロケットで、国際的な商業打ち上げ市場への参入を目指してから、30年もの時間が過ぎた。 商業打ち上げの中核となるのは静止通信、放送衛星の打ち上げだ。 が、実は30年かけても日本の市場参入はまだ端緒に就いたばかり。今年11月24日にH-IIA29号機で、カナダ・テレサットの通信衛星「テルスター12V」を打ち上げる予定だが、これが日本にとって初めての商業的な静止衛星打ち上げとなる。 一方で、H-II、H-IIAを継ぐロケットは、「H3」という名称が決まり、2020年度初打ち上げに向けて開発が本格化していく。H3はH-IIAとの比較で打ち上げコスト半減を狙う。 今度こそ、日本は30年越しの宿願を実現できるのか。 宇宙航空研究開発機構(JAXA)でH3開発のプロジェクト・マネージャーを務める岡田匡史氏にお話を伺った。 よろしくお願いします。まずはH3のライバルの