カーテンの陰に身を寄せた様子を再現する高津達夫さん。(写真右側奥の)ガラス戸が割れ、目前をガラス片を含む突風が通り過ぎた=つくば市北条で2012年5月10日午後、安味伸一撮影 6日の竜巻で甚大な被害を受けた茨城県つくば市北条地区で、店舗兼自宅が直撃を受け、屋根やガラス戸が吹き飛んだが、各自が瞬時の判断で身を守るなどして無事だった5人家族がいる。老舗の畳店経営、高津達夫さん(60)一家だ。達夫さんはカーテンの束で窓ガラスの破片を避け、妻は浴室に逃げ込んだ。専門家は「竜巻から逃げ切れない時は窓から離れて手近な物を防御に使ってほしい」と助言する。手本通りの対処が身を守った。 リビングで昼食を済ませた6日午後1時前。外が薄暗くなり雨が降ってきた。ゴーと音も聞こえた。「飛行機か、低いな」。表通りに面したガラス戸を閉めると、2階から大学2年の長女(20)が階段を駆け下りてきた。 「お父さん、竜巻が来て