見た目や一部の設定は大きな変化を遂げつつも、ファミコン版時代の雰囲気を色濃く残すDS版『ファイナルファンタジーIII』。今回、そのDS版『FFIII』を手掛ける2人のキーパーソンにお話をうかがった。ファミコン版を制作した田中氏、そしてファミコン版に強い思い入れをもつ浅野氏が本作の開発秘話を語る!! ●16年の沈黙を破ったのはDSの体験会での発表がきっかけ? ――ファミコンとスーパーファミコンで発売された『FF』シリーズとしては、唯一どのハードにも移植されなかった『FFIII』ですが、どういった経緯でDSでリメイクされることになったのでしょうか? 田中弘道氏(以下、田中。敬称略):2004年10月に任天堂さんが開催されたDSの体験会で、当社から『FFIII』をDSで移植するということを発表しましたが、実は自分もあのとき初めて知ったんです。 ――ということは、あの発表から企画がスタートしたんで