炎上し、倒壊した仙台市ガス局の施設。市内に張り巡らされたガス管も各所で切断され、供給の完全復旧には約1カ月を要した=1978年6月、仙台市宮城野区幸町 1978年6月12日に発生し、28人が犠牲になった宮城県沖地震から40年となった。戦後初の都市型災害とされ、直撃を受けた仙台市では宅地崩壊やブロック塀の倒壊など大きな被害が出た。「あの日」を振り返りながら、東日本大震災を経てますます重要視される「備え」のいまを考える。(報道部震災取材班) ◎被害総額、県予算に匹敵/被害の概要 宮城県沖地震は1978年6月12日午後5時14分ごろ、金華山沖60キロの深さ40キロを震源に発生した。マグニチュード(M)7.4と推定され、当時の震度基準で仙台、石巻、大船渡、新庄、福島で5を記録。津波警報も発令されたが、最高は仙台新港の30センチだった。 死者は28人(宮城県27人、福島県1人)。このうち18人はブロ