私が決めた要件通りにシステムを作ってもらいましたが、使えないので訴えます:「訴えてやる!」の前に読む IT訴訟 徹底解説(88)(1/5 ページ) 連載目次 この連載を始めて、7年になる。長くご愛読いただいている読者の皆さまに感謝の念が絶えない。このように長くIT紛争を見続けていると、同じような問題、同じような言葉に何度となくぶつかることがある。街中にある主要な交差点のように、気が付くとその場に立っていて「さて今日はどの方向へ曲がればいいか」と考える場所。そんな言葉である。 「契約の目的とシステムの要件」――IT紛争の勉強や著述などをしていると、いつもこの言葉にぶつかる。「定義されていない要件であっても、それなしには契約の目的を達成できないものであれば、事実上定義されていたと考えなければならない」「たとえ要件通りでも、契約の目的に資することのないシステムを作れば、債務不履行に問われる危険も
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