かつては自転車王国だった中国も、今や米国を抜いて世界最大の自動車市場。そんな中国で自転車ブームが巻き起こっている。牽引(けんいん)役は「シェア自転車」だ。GPSで位置を把握・管理し、利用者はスマートフォンのアプリで解錠し、乗り捨て自由だ。サービスは海を渡り、日本でも始まる。ただ、過当競争で道が乗り捨てた自転車だらけになるなど課題も多い。 北京の目抜き通り・長安街。天安門にかかる毛沢東の肖像画の前を、サービス提供者ごとに塗装されたオレンジ色や黄色、青色のシェア自転車が走り抜ける。繁華街・王府井の入り口には、利用者を待つシェア自転車がぎっしりと並ぶ。かつての自転車王国の光景が復活している。 仕組みは、日本のレンタル自転車とひと味違う。スマホにダウンロードしたアプリで利用を登録。路上のシェア自転車についたQRコードを、スマホのカメラで読み取ると鍵が開く。乗り捨てたいところで降り、鍵を閉めれば電子