大量の星を猛烈な勢いで生み出す「スターバースト銀河」と呼ばれる天体が、宇宙誕生から間もない時期に存在していたことを確かめたと、欧州宇宙機関(ESA)や米カリフォルニア工科大などのチームが17日発表した。 こうした銀河は通常、小さな銀河が数十億年かけて集まってできると考えられてきた。今回の銀河「HFLS3」は、宇宙誕生からわずか8億8千万年後と、これまでで最も古く、従来の説に見直しを迫る可能性もある。 研究チームはハーシェル宇宙望遠鏡による観測で、地球から約130億光年離れたHFLS3を見つけた。太陽系が属する天の川銀河とほぼ同じ大きさ。天の川銀河は年に1個のペースで太陽のような恒星を生み出すが、HFLS3の中心部ではガスや星間物質が集まって約2千倍の速さで星ができていたとチームはみている。(共同)