北朝鮮のミサイル発射を受け、日本政府はJアラートで北海道など12道県に警報を出した。日本国内に直接の被害はなかったものの、警報の在り方をめぐって様々な意見が出た(写真:AP/アフロ) 8月29日の早朝、北朝鮮が太平洋上に向けて弾道ミサイル「火星12」を発射した。このとき、東日本各地で「Jアラート(全国瞬時警報システム)」が作動して警報を発した。対象は北海道を含め、青森、岩手、宮城、秋田、山形、福島、茨城、栃木、群馬、新潟、長野の12道県。着弾したのが北海道の襟裳(えりも)岬から東へ約1180km離れた位置であったため、「警報が出る範囲が広すぎる」という批判が上がった。また、「(着弾する)数分前に警報を出されても意味がない」といった指摘もある。 こうした批判が出るのは、弾道ミサイルを探知して国民に警報するシステムへの理解が不足しているためではないか。そこで本稿では、弾道ミサイル発射に対する警