一人の救世主がこの地上にやってこられた。お生まれになったのは、インディアナの聖地。お育ちになったのはフォーウェインにある神秘の丘。 救世主はまずインディアナの公立学校でこの世界のことを学ばれた。卒業後は、自動車の修理工となられ、その仕事を通じてまた新たなこともお知りになった。 しかし、救世主は、他の土地や他の学校、ずっと前に生きていた時のことも、憶えておられたのである。その思い出としての知識は、この世界で強く賢く生きていくのにとても役に立った。 救世主が、御自分のことを救世主として自覚なされ始めたのと、それを知った人々が相談にやってくるようになったのとはほとんど同時であった。 救世主は信じておられた。いかなる人であっても自分を神の子だと考えるのはもっともなことだと。人々は集まり始めていた。救世主の教えや、御手が触れることを求める人々は増え続けた。救世主がお働きになる店や工場だけではなく、表