オウム関係の受刑者の死刑が執行されました。 平成が終わる前に、この事件に一つのけじめがつけられたように感じます。 死刑は難しい問題です。 僕はもともと死刑廃止論者でした。 論点は多岐に渡ります。 <肯定派の論拠> ・犯罪抑止 ・応報刑罰 ・被害者、遺族感情 ・社会復帰後の再犯可能性 ・終身刑による国家負担の大きさ ・私人による仇討ちの抑制 <否定派の論拠> ・不可逆性(冤罪の可能性) ・殺人の肯定 ・国家による殺人を求める者の存在 ・死刑執行者への副作用 肯定派の論拠から見ていきます。 犯罪抑止に関しては、他罪とくらべて死刑が犯罪抑止効果を持つという科学的論拠がなく、また実証されていません。アメリカの研究者たちがかなりいろいろと「死刑は犯罪抑止に役立つんだ」論文を作ったりしたんですが、「主張の域を出ない」とされているのが実情です。 応報刑罰という視点についても、生命を奪うという行為が許され
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