刑務官から最後の言葉を促されると、達観したかのように語った。 「自分のことについては誰も恨まず、自分のしたことの結果だと考えています。被害者の方々に心よりおわび申し上げます。施設の方にも、お世話になりました」。中川元死刑囚の遺体は翌日、遺族に引き取られた。 【麻原元死刑囚】 死刑が執行された6日午前7時、麻原元死刑囚はいつものように自室独房で目を覚ました。出された朝食は残さず平らげたという。 7時40分、「その時」は突然、やってきた。 「出房!」 自室前で足を止めた刑務官は麻原元死刑囚を促した。促されて教誨室に入る。 刑務官「お別れの日が来ました。教誨はどうしますか」 麻原元死刑囚「…」 刑務官「じゃあやらないんだね。遺体や遺品はどうする? 妻や子供たちがいるだろう」 麻原元死刑囚は、呆然としたまま答えることができないようだった。 刑務官「妻、次女、三女、四女…」 すると、麻原元死刑囚は「
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