2007年12月10日、アナログレコード店の大手である「シスコレコード」が、東京と大阪に構えていた5店舗すべてを閉店した。今後は実店舗を持たず、オンライン販売専門で営業していくと言う。DJ用の輸入レコードを主に取り扱い、日本のクラブカルチャーを長きに渡ってサポートしてきた同店が下したこの決断に、音楽業界は大きな衝撃を受けている。 シスコレコードが店舗を閉じる理由の一つは、オンライン販売に特化した方が効率が良いことにある。大量の楽曲を扱うDJにとって、レコードは重くかさばるし、店舗で商品を探したり、試聴するのも大変だ。その点、オンライン販売であれば、検索も試聴も自由にできるし、注文した商品は配送してくれる。実際、アナログレコードを扱っているお店のほとんどがオンライン販売を導入しているし、オンライン専門店も数多く存在する。 とはいえ、店舗をたたむ背景には、やはり“売り上げ不振”の影がちらつく。